ひとりごと

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観劇日記:劇団四季『アラジン』『アナと雪の女王』

三連休に三日間有給をくっつけて、贅沢に六連休を取得。当初箱根にひとり旅でもしようかと計画していたけれど、休暇中の天気予報が全部、雨

振り返ってみれば、楽しみにしていたりここぞという仕事の時は雨である確率が高い。雨女パワーが年々強まってる気がする。でも久しぶりの長期休暇に大雨を被せてこなくてもいいじゃないですか神様。そんなふうにちょっぴり落ち込みながら、ギリギリまで迷っていた宿泊予約をやめた。*1

旅行の代替案として何が良いかと考えた時、自分が心から楽しめることをしなきゃ損だなと思った。じゃあとりあえず舞台かミュージカルでも観に行くか、と。
ちょっと値の張るいい旅館に泊まるのと変わらないし、手軽にチケットが取れて、エネルギーをたくさん貰えて、見応えアリな舞台といえば、劇団四季のミュージカルだ。

「そうだ、京都へ行こう」のノリで私は劇団四季に行きがち。

少し前から『アラジン』をまた観たい(今回で二回目)と考えていたのもあって、チケットを確保するまでのスピードは早かった。そしてアラジン観劇後に新作*2アナ雪も観たくなって、チケットを衝動買いした。

今回、簡単にチケットを確保できたのはひとりだったから。2〜3人でチケットを取るとなると、直前のタイミングで並び席をとるのは流石に困難なので要注意。こういう時、ひとりって便利。

 

7月14日『アラジン』を観劇

アラジンはいいね。ストーリーはシンプルだし、曲はいいし、バラエティ要素も盛り込めて、脳を空っぽにして観ても十分楽しめる。個人的にアラジンという作品に強い思い入れがあるという贔屓目を抜いても、良いミュージカル作品だと思う。ミュージカルを普段観ない人にもオススメできる作品のひとつ。

初めて劇団四季アラジンを観たのは、恐らく四年以上前のこと。恥ずかしいことに、演出とか舞台装置とかの記憶が曖昧だった*3。ほぼ初見レベルだったので、全部が新鮮でとても楽しめた!!

今回、何よりも印象に残ったのは衣装の色彩

背景が砂の色や土壁、宮殿の白壁がほとんどなので、鮮やかな色彩がまぁ〜映える。観ているだけで元気が出てきそう。少なくとも私は元気が出た。最近心身ともに疲れて体調悪くしてたこともあって、余計にね。色彩ってこんなに大事な要素だったんだなと感心しました。

あと、アラジンって敵味方の色分けがはっきりしてて面白い。

主人公サイドは白や青系(アラジン・ジャスミン)、敵サイドは黒と赤(ジャファー・イアーゴ)。ひと目見るだけでこっちは味方でこっちは敵ね、とわかるようになっている。そうやって印象付けるため、意図的にそうしてるのがよくわかる。

空飛ぶ絨毯の仕掛けは全くわからなかった。

丈夫なワイヤーで吊っているんだろうけど、ワイヤーの線が全く見えないからすごい。昼夜どちらの場面でも見えない。一体どんな技術使ってるんだろう。企業秘密なんだろうな〜。

絨毯だけでなく、ジニーが地面から出てくる技術(上から見てもほとんど穴が見えない)やラストのジャファー早着替え2連発の技術にも感嘆。

他意は全く無いけれど、お金のかかってる舞台って本当に見応えがある!ファンタジー作品を現実で表現するために演出家と技術部が必死に考え抜いて作り上げているんだろうと思うと、感動も深まる。

 

アラジンは何度観ても楽しい。もうすでに、もう一度観たくなっている。東京公演が終わるまでにまた行きたい。

 

7月16日『アナと雪の女王』を観劇

こっちは完全初見。

アラジンと比べて、こちらはより演出が難しそうなファンタジー作品。氷の魔法をどうやって表現するか、オラフは着ぐるみなの?とか、気になることが沢山ある状態で観劇。

人間じゃないキャラクターも多くて、3D技術を駆使している映像作品をよくここまで表現できたなと思う。

個人的にはトナカイのスヴェンがすごかった。本物のトナカイか?ってぐらいリアルな大きさ、所作、まばたきや耳の動き。あの中にはちゃんと役者さんが入っているのかと思うと頭が上がらない、お疲れ様です。あの技術はライオンキングから流用してるのかな、なんてついそんなことも考えてしまった。

オラフは実物大の人形を後ろに役者さんがついて表現。石の民(だっけ?)は人間の姿にして表現。人間以外のキャラクターが上手く置き換えられてて面白かったな〜。

氷の魔法に関しては、極小のLEDライトや紙吹雪、プロジェクションマッピングで再現してた。氷の城の場面は「綺麗」の一言に尽きる。素敵だった。ラストでアナが氷像になってしまうのも、なるほどそうやって表現するのか〜と感心。アンサンブルさんたちを上手く使ってた。

あとちょっと衝撃的だった、というかこんな歌あったけ?(笑)と思ったのは、山小屋で数倍に跳ね上がった冬の道具を購入するシーンでの、「ヒュッゲ」を題材にした歌とダンス。

サウナを楽しんでいる人たちが出てくるんですけど、最後は男女共にタオルを脱いで大人数の葉っぱ隊*4がダンス。観客はお子さんも多いのになんて刺激的なものを!と心の中で爆笑してた。こんなシーン、原作にあった???

折角なのでアラジンと比較しちゃうけど、アナ雪は衣装の色彩が控えめ

北欧が舞台だし、氷の世界の綺麗さを演出するためにもハッキリしている色味は採用してないんだろうな。冒頭のパーティに参列しているアンサンブルのドレスも全部パステルカラーだった。ちゃんと考えられてるんだな〜。

終盤のエルサの衣装がパンツスタイルになっていたのも少し気になったけど、横から見るとドレスに見えるようにマント?飾り?の布がきれいに垂れ下がってた。衣装さんに心の中で拍手。

 

正直、アナ雪は原作映画の方がいいかなって思った。映像で魅せる作品なんだ、ということがよくわかった。でも一度見ておいて損はない。そんな作品だと思う。

 

 

とりあえず、六連休の大きな予定はこれで終了。久しぶりに大きなミュージカルを二作観て、しっかりエネルギーをもらえて満足。

日本の王道ミュージカルを観ることでしか得られない元気がそこにあった。最高のエンタメをありがとうございました。

*1:結果的に梅雨戻りと言われてるし、道路冠水してしまう地域も発生してたので予定変更してよかった。

*2:厳密には新作じゃない。興行開始からもう一年経過してた。話題の最新作は『バケモノの子』など。

*3:多分、ここ数年衝撃的な舞台…主に刀ステとか末満健一さんの作品ばかりをみていて観劇の記憶がキャパオーバーしてたからだと思う。

*4:もちろん、素肌じゃなくてちゃんと薄手の全身タイツ着用してた。